日本保健科学学会誌
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医療系大学一年次生の授業改善への一方策─キャリア発達の視点から─
工藤 榮一煙山 奨也菊池 恵美子
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2015 年 18 巻 3 号 p. 139-148

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抄録

分野や職種に関わらず学生のジェネリックスキルの育成が大学に要請されている。本研究の目的は,医療系大学一年次生で育むべきキャリア発達に関わる能力領域(具体的な能力・態度)を,学生の認識,及び学生と教員の思いや期待度の分析を通して明らかにすることである。調査対象は都内A 大学医療系10 学科・コース一年次生835 名と医療系資格を有する教員73 名(対照群は同大学文系一年次生149 名と教養教育教員20 名)である。アンケートでは4 つの能力領域(かかわる力,みつめる力,もとめる力,えがく力)の下位能力・態度計16 項目をキャリア発達測定尺度とし,学生には自己評価,教員には必要性を4 件法で問い,2 要因被験者混合分散分析法で検定した。調査は2014 年5 月7日から同17 日に実施した。結果,医療系初年次のキャリア教育において,特に「かかわる力」「もとめる力」「えがく力」の育成の重要性が示唆された。

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2015 日本保健科学学会
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