抄録
2018 年の IEC60601-2-54 Ed. 1.2 の改定は小児被ばくの低減のため，診断撮影用 X 線装置の検査プロトコルを 3 つの体格別に用意するように制定された．
3 つの体格指標を作るため，2018/01/01 ～ 2018/12/31 に撮影された患者情報（年齢，身長，体重）を電子カルテから抽出し，教師なし機械学習の非階層型クラスタリングである k 平均法を用いてクラスタ分類を行った．
対象部位は頭部正面，胸部立位正面，腹部臥位正面，股関節正面，肘関節正面，膝関節正面で，胸部，腹部，肘関節および膝関節は 3 変数が明瞭に分類されたが，股関節に重なりが見られた．胸部正面だけが伊藤らのデータとほぼ同じであったことから，X 線装置の小児の 3 つの体格指標における検査プロトコルは乳児 0.5, 幼児 4.0 歳，学童 8.5 歳のモデルを提案する．
