抄録
RIコーンシステムによるサウンディングは、湿潤密度を迅速にかつ精度良く測り取ることができるにも関わらず、含水比や間隙比といった土質定数を導き出すには、土粒子の密度や飽和度の値を与えなければ算出することはできない。地下水位以下の一般的な地盤であれば、土粒子の密度をおよそ2.65g/cm3、飽和度をおよそ100%と仮定することで、それなりの精度でそれら土質定数を算出することができるが、有機質土を主体とする軟弱地盤では、とくに、土粒子の密度の仮定が難しく、RIコーンシステムによるサウンディングだけでは、精度良くそれら土質定数を求めることは難しい。今回、湿潤密度と乾燥密度や含水比、間隙比、土粒子の密度といった各土質定数との一般的な相関から、精度良くそれら土質定数を求める方法について、考察を行ったので報告する。