抄録
ある地域の災害による被害を最小限に押さえるためには、その地域の特質を正しく把握しておく必要がある。中でも、広域にわたる微地形および表層地盤の構造を的確に把握することは極めて重要である。筆者らは、これまでに、下総台地を対象として、古い時期の地形図と衛星画像を利用した土地利用分類および微地形分類の手法を提案しており、これによって大まかな地盤構造の把握が可能であることを示している。本論は、関東平野中央部を取り上げ、手法の詳細に関してさらに検討を加えるとともに、他地域への適用可能性について考察を加えたものである。