抄録
高レベル放射性廃棄物処分事業において緩衝材としての利用が有望視されているベントナイトの膨潤圧特性調査は,限られた研究機関が所有する専用の実験装置によって実施されてきた.そこで,供試体の断面積を小さくすることにより,標準圧密試験装置等を膨潤試験装置として援用できる可能性が考えられる.本研究では,直径が28mmの小口径供試体に適用できる新しい試験装置を製作した.新たに開発した試験装置および従来の試験装置と同等の直径60mmの供試体に適応する試験装置を用いて,ベントナイトの膨潤圧試験を行った.得られた試験結果を比較することにより,膨潤圧特性調査に及ぼす供試体寸法の影響を調査し,開発した試験装置によって評価する膨潤圧特性の妥当性を検討した.