抄録
産業廃棄物を加工した材料を適用する際、これまで環境省告示第46号を用い有害性の評価を行ってきた。しかしバイオアッセイによって土壌や水環境への影響を評価する必要がある。このような立場に立ち、水際線に適用される軽量地盤材料が生態系へ及ぼす影響を検討した。得られた知見は以下のとおりである。
(1)地盤工学の分野においてもバイオアッセイを導入して、使用材料の環境への安全性を予測し、有害性評価検討の一つの試験方法として取り入れるべきである。
(2)試験水作製時の溶液や試験水の希釈水は蒸留水でなく、供試生物に影響を及ぼさない溶液を使用する必要がある。
(3)石炭灰と頁岩を混合した人工軽量材料は生物に影響を及ぼさない可能性がある。