耳鼻と臨床
Online ISSN : 2185-1034
Print ISSN : 0447-7227
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原著
ダウン症候群・乳幼児の聴力経過の検討
山下 道子黒川 雅子花井 敏男中川 尚志
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2010 年 56 巻 4 号 p. 139-144

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抄録
1999 年度から 2007 年度の間に、当センターを受診したダウン症候群難聴疑い症例のうち、現在は就学している 22 名の聴力と補聴器装用について検討した。外耳道狭窄や滲出性中耳炎の合併が多く、精神運動発達遅滞もあり、経過観察により、聴力の改善する例が 64%みられた。補聴器装用指導を行った 5 名で、常時装用に至ったのは 1 名のみであった。近年、新生児聴覚スクリーニングが普及し、0 歳代での難聴の診断と療育の開始が一般化している。しかし、ダウン症候群においては、診断とその後の方針に配慮が必要であった。
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© 2010 耳鼻と臨床会
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