耳鼻と臨床
Online ISSN : 2185-1034
Print ISSN : 0447-7227
ISSN-L : 0447-7227
症例報告
初回 MRI が偽陰性であった延髄外側梗塞例
渡邉 一正内藤 祐貴松本 亮司瀧川 修吾
著者情報
キーワード: めまい, 延髄梗塞, DWI, 偽陰性
ジャーナル フリー

2020 年 66 巻 6 号 p. 232-236

詳細
抄録

初回の MRI 検査が偽陰性となった延髄梗塞例を経験したので報告する。起床時に嘔吐を伴う強いめまいを自覚した 49 歳女性が、発症 2 時間後に救急車で受診した。初診時に顔面全体、右上肢、右下肢のしびれ感を訴えたため、診察を担当した救急専門医が中枢性めまいを疑い DWI を含む脳 MRI 検査を施行したが、異常所見がみられなかったため耳鼻咽喉科紹介となった。耳鼻咽喉科医の診察で自力歩行困難、軟口蓋麻痺、声帯麻痺嚥下障害がみられたため発症 7 時間後に MRI を再検したところ、延髄梗塞の診断が得られた。 DWI は急性期脳梗塞の診断に有力な検査であるが、発症早期には偽陰性となる可能性があるため、めまい患者を診察する際にはめまい以外の神経症状にも十分注意し、MRI 再検の必要性を判断すべきである。

著者関連情報
© 2020 耳鼻と臨床会
前の記事 次の記事
feedback
Top