日本耳鼻咽喉科学会会報
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原著
内視鏡下涙嚢鼻腔吻合術
—粘膜弁に工夫したWormald変法—
児玉 悟平野 隆鈴木 正志
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2011 年 114 巻 10 号 p. 820-823

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抄録

近年, 内視鏡下の鼻内涙嚢鼻腔吻合術が行われるようになったが, 術者により手技が異なっている. われわれの手術の工夫について報告する.
鼻堤を基部としたaxillary flapを下方に延長した粘膜弁を作成し, 上顎骨前頭突起と涙骨を削開し, 涙嚢を露出させる. 涙嚢を工の字形になるように, 縦切開と上下に横切開を加え, 前後に翻転する. 開窓部の大きさに合わせて, 粘膜弁をトリミングし, 骨面を被覆し, シリコンシートによるステントを留置する.
われわれの方法では, 全周性に露出した骨面をすべて被うことができ, 十分な開窓を保つことが可能である. また眼窩側, 涙点側からの操作は不要であり, 耳鼻咽喉科単独で施行可能である.

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© 2011 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
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