日本耳鼻咽喉科学会会報
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原著
遺伝子解析により診断しえた遺伝性血管性浮腫の1例
鈴木 大士鈴木 輝久松井 隆道松塚 崇堀内 孝彦大森 孝一
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2014 年 117 巻 10 号 p. 1270-1276

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抄録

 遺伝性血管性浮腫 (HAE) は, C1 インヒビター遺伝子の変異が原因で, 全身のさまざまな部位で限局性に浮腫を来す疾患である. 耳鼻咽喉科領域では, 口腔, 咽頭, 喉頭, 顔面に起こり得るが, 特に咽喉頭浮腫を来した場合は致命的になる.
 症例は59歳女性で, 妊娠時の皮下浮腫や, 原因不明の腹水による入院歴がある. 今回咽喉頭浮腫の精査加療目的に当科入院した際, 補体 C4 の低下, C1 インヒビターの活性低下を認め C1q は正常であった. HAE を疑ったが, 問診からの家族歴では明らかな遺伝情報を認めなかったため, 遺伝子解析を行い C1-INH 遺伝子の Exon7 のヘテロの異常を認め確定診断に至った.

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© 2014 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
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