日本耳鼻咽喉科学会会報
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総説
耳鼻咽喉科と頭痛
坂井 文彦
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2015 年 118 巻 8 号 p. 1005-1010

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抄録
 頭痛は頭部の痛みであり, 耳鼻咽喉科は鼻腔・副鼻腔・内耳, 咽頭部など頭部の約3分の2の領域を対象とするため, 頭痛との関係が深い.
 一次性頭痛 (慢性頭痛) の代表である片頭痛, 緊張型頭痛, 群発頭痛のいずれも, 耳鼻咽喉科的症状が混在する. 片頭痛は前駆症状や随伴症状として時に回転性めまいがある. 緊張型頭痛にはいわゆる “ふわふわめまい” が多く, 耳鳴りもあると耳鼻咽喉科受診となる. 患者さんは「頭痛もあったが, 耳鼻咽喉科の症状があった」ために耳鼻咽喉科を受診する. 群発頭痛とその類縁疾患は三叉神経・自律神経性頭痛としてまとめられている. いずれも片側性頭痛で, 痛みに三叉神経が関与するとともに随伴症状に自律神経, 特に副交感神経が関与している. 頭痛と同側に鼻汁, 鼻閉, 流涙が随伴するのが特徴であり, 三叉神経と翼口蓋神経節との神経回路が病態に重要な役割を果たしていると考えられている.
 耳鼻咽喉科疾患に二次的に生ずる頭痛としては耳, 鼻腔, 副鼻腔の炎症性疾患が頭痛を主訴として発症することがあり, 特に小児では注意を要する.
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© 2015 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
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