日本耳鼻咽喉科学会会報
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総説
鼻科学の過去25年の進歩と近未来の展望
川内 秀之
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2019 年 122 巻 6 号 p. 877-883

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抄録

 耳鼻咽喉科医の取り扱う疾患は, 標的となる部位の機能解剖や病態の複雑さにより多彩であり, 個人のレベルで診断から治療までを十分に理解し適切に対応することは困難を極める. さらに患者の立場からすれば, 当該領域の疾病を患うことにより, 多かれ少なかれ, 日常生活の質 (QOL) が障害されるのが, 大きな問題である. 鼻科領域も感覚器として, 視覚, 嗅覚, 呼吸, 構音といった QOL に直結した重要な機能を有しているが, 種々の鼻科領域の疾患に罹患すると正常の形態や機能を損なうこととなり, 患者の QOL の低下を来す. 過去25年における鼻科学領域の学術研究や技術革新には目を見張るものが多くあるが, 鼻副鼻腔炎, アレルギー性鼻炎, 嗅覚障害, 鼻腔通気度, 手術療法など主要な分野について, その進歩の概略と今後の展望について解説する.

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© 2019 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
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