日本耳鼻咽喉科学会会報
Online ISSN : 1883-0854
Print ISSN : 0030-6622
ISSN-L : 0030-6622
最終講義
難聴の個別化医療を目指して : Toward Personalized Medicine of Deafness
宇佐美 真一
著者情報
ジャーナル フリー

2021 年 124 巻 2 号 p. 135-147

詳細
抄録

 従来原因不明であった難聴が, 遺伝子解析技術の進歩により原因遺伝子ごとにサブタイプ分類できるようになってきた. また人工内耳の発達によって耳鼻咽喉科医は難聴患者に新しい治療の選択肢を呈示できるようになった. 20年間の信州大学在任中, この「難聴遺伝子解析」と「人工内耳医療」を柱とした基礎的, 臨床的研究を展開し, 科学的エビデンスに基づいた難聴の個別化医療の実現を目指してきた. 本総説では, 基礎的研究の成果をいかに臨床にフィードバックしてきたかについて一連の研究を紹介する.

著者関連情報
© 2021 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top