日本耳鼻咽喉科学会会報
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人工内耳埋め込み術中の電気聴性脳幹反応(EABR)の有用性
山本 好一宇野 敦彦川島 貴之井脇 貴子土井 勝美久保 武
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1998 年 101 巻 11 号 p. 1328-1334

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抄録

言語習得後失聴者(n=31)の人工内耳埋め込み術中に電気聴性脳幹反応(EASR)を記録した.蝸牛鼓室階内の通電刺激後,ABRのII波,III波,V波に相当すると考えられる3つの陽性波(P1,P2およびP3)を認めた.P1,P2およびP3の潜時は,平均1.35(±0.14),2.17(±0.18),4.08(±0.31)msであり,P3の閾値および振幅勾配は,平均0.9(±0.47)mA,0.6(±0.28)μV/mAであった.本論文はEABRの閾値,勾配値と手術時年齢,失聴原因,失聴期間,プロモントリーテストの各パラメターおよびマッピング作製時の音感閾値(Tレベル),快適閾値(Cレベル)との関係について統計学的検討を加えた.その結果,マップのTレベルと相関が認められEABRを用いて自覚的閾値を予測することが可能であると考えられた.

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