1999 年 102 巻 12 号 p. 1296-1299
昭和58年より平成8年までの期間に自治医科大学耳鼻咽喉科を受診した根治切除不能な頭頸部悪性腫瘍患者の検討を行った. 切除不能である理由は対象症例51例中38例が広範進展例で最も多かった. 初期治療を行った症例のうち放射線単独群17例, 放射線・化学療法併用群15例の治療効果, 生存期間, 副作用, 在宅期間, 経口摂取可能期間につき検討を行った. 放射線単独群と比較し放射線・化学療法併用群の生存期間は有意に延長し, 在宅期間, 経口摂取可能期間も延長した. 一方, 副作用は両群間で同様な傾向を示した. この結果より全身状態を十分に考慮すれば放射線・化学療法併用は放射線単独よりQOLを下げることなく長期生存を得ることが出来ると考えられた.