日本耳鼻咽喉科学会会報
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後鼻孔の形態的発育と気流抵抗比の変化
野瀬 善夫向井 將新田 暢圭
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2000 年 103 巻 3 号 p. 188-192

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抄録

新強児•乳児(0ヵ月~6ヵ月)173例の後鼻孔の形態的発育発達についてデジタルビデオに接続されたファイバースコープを前鼻孔より挿入,経鼻的に観察を行った.記録した画像について数値的解析(発達度数算出)および流体学的解析を行った.
後鼻孔は,0~1ヵ月では横に扁平な楕円形をしていた.月齢2ヵ月以降から4ヵ月までの発達は著しく3ヵ月間の内に横軸半径と縦軸半径の比率は0.6から1.0まで飛躍的に成長していた.その後,月齢4ヵ月以降の形状の発達は緩やかとなり,6ヵ月で後鼻孔発達指数は2倍となっていた.後鼻孔の形状発達は楕円形から真円に近い楕円形と縦方向により速く成長していた.後鼻孔の片鼻を1本の楕円管と見立てて,そこを流れる気流を理想的条件として,発達による気流量および管内抵抗変化をナヴィエ•ストークスの方程式の近似解により求めた.その結果,生後6ヵ月で後鼻孔の抵抗は5分の1,流量は5倍強となっていた.

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