日本耳鼻咽喉科学会会報
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内視鏡下鼻内下垂体手術の検討
鼻内操作について
多田 雄一郎小池 修治太田 伸男中村 正青柳 優
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2000 年 103 巻 3 号 p. 212-218

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抄録

当科ではこれまで約20年来,脳神経外科の顕微鏡下経鼻中隔下垂体手術における鼻内操作と術後鼻処置に関わってきた.この術式は現在,比較的安全で侵襲の少ない方法であるため下垂体腫瘍に対する標準的術式として確立されている.しかし,近年では光学機器の発達により内視鏡下手術の適応が拡大し,国内外でいくつかの術式による内視鏡下鼻内下垂体手術の報告がなされるようになった.今回われわれは顕微鏡よりもさらに広い視野を確保でき,かつ歯齦部切開,鼻中隔粘膜の剥離も不要でより低侵襲の内視鏡下鼻内下垂体手術を31例(34回)に試みた.このうち5例は顕微鏡下手術後の再発症例である.トルコ鞍底へのアプローチは,32回で一側鼻腔より経蝶形骨洞的に行い,両側鼻腔経蝶形骨洞的アプローチ.経篩骨洞経蝶形骨洞的アブローチが各1回であった.その結累,視野,鼻内操作,手術時間,術後の鼻呼吸などの点で,顕微鏡下手術よりすぐれていた.

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