日本耳鼻咽喉科学会会報
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9p-症候群に伴った先天性正中鼻瘻孔の1例
中野 友明愛場 庸雅杉田 雅彦塩谷 隼人山田 浩二鵜山 太一
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2002 年 105 巻 1 号 p. 29-32

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抄録

先天性正中鼻瘻孔は極めてまれな奇形疾患の一つとされている. また9p-症候群は9番染色体短腕の部分欠損を示す染色体異常症であり, 1973年にAlfiらによって初めて報告された疾患概念である.
鼻柱基部に瘻孔を有し, 前頭蓋底に達する先天性正中鼻瘻孔を伴った9p-症候群の1例を経験したので報告した. 患者は1歳の男児である. 在胎39週, 正常分娩で出生し, 生下時体重は3674gであった. 尿道下裂, 二分陰嚢を認めた. 染色体検査にて第9染色体短腕 (p) p23を切断点とする欠失を認めた.
CTならびにMRIにて鼻尖部に腫瘤を認め, 連続して鼻中隔内にも腫瘤を認めた. さらに, その上方の鶏冠部に連続して腫瘤を認めた. 両側前頭開頭術にて頭蓋内腫瘤を摘出後, transcolumellar skin incisionにて鼻部腫瘤を摘出した. 術後は感染の併発もなく, 経過は良好である.

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