87 巻 (1984) 3 号 p. 287-292
HD鼻アレルギー患者の血液を白血球を分離することなく直接抗原を添加することにより全血遊離ヒスタミン測定を行い臨床における有用性について検討した.その結果.
1. controlにおけるヒスタミン遊離能は10%以下であり,再現性の面においても優れていた.
2. net%histamine releaseと臨床症状との間にはr=0.488(p<0.01)と相関性が認められたが,鼻誘発反応の程度との間には相関性はなかった.
3. 血清中のRAST法によるIgE抗体価の上昇とともにnet% histamine releaseの上昇がみられた.
4. 減感作の期間とともにnet% histamine releaseは低下を示す症例が多かった.
5. 鼻粘膜表層好塩基性細胞数とnet% histaminereleaseの間には,r=0.518(p<0.01),全血ヒスタミン量とnet%histamine releaseの間にはr=0.426(p<0.05)と相関性があり,局所または血中の好塩基性細胞の増加とヒスタミン遊離能とは関連性があると考えられた.