習慣性扁桃炎も含む慢性扁桃炎患者26名の陰窩よりC. trachomatisの分離培養を行い6名で感染を確認した. 2名はオーラル・セックスによって感染し, 他の4名の感染経路は不明であったが, 乳児の1例は経産道感染によることが考えられた. C. trachomatisによる慢性扁桃炎は炎症所見は軽いが咽頭痛は長く続き, しばしば急性増悪を繰り返した. オーラル・セックスによるものは, 咽頭異物感を執拗に訴えたが, これは心理的要因によるものと思われる. 治療にはマクロライド系, テトラサイクリン系抗菌剤やサルファ剤が有効である.