日本耳鼻咽喉科学会会報
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副鼻腔手術の合併症―現状および背景
高橋 正紘山本 信和山本 令子
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1988 年 91 巻 6 号 p. 901-906,999

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抄録

副鼻腔手術の現状および問題点を明らかにするために, アンケート調査および当科の鼻科手術例の統計的観察を行った. 回答者の69%が重篤合併症を身近に経験しており, 多くは術者個人の解剖知識の不足, 慎重さの欠如によると考えていた. しかし大多数の手術が裸眼で行われており, 安全な手術指導手段が欠如している現実が浮き彫りにされた. 従来, 予防対策として局所解剖が強調されてきたが, 積極的に光学機器を導入し, 良く見える環境を作ることが最も重要と思われる. 術後性上顎嚢胞の頻度は極めて高く, 技術的要因と無関係に起こる可能性もあり, 上顎開放術は極力避けるべきであろう.

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