日本耳鼻咽喉科学会会報
Online ISSN : 1883-0854
Print ISSN : 0030-6622
ISSN-L : 0030-6622
CT画像を用いた側頭骨含気容量の測定
Planimeter法, 矩形面積法との比較
伊東 明彦東 博二磯野 道夫村田 清高田中 久哉川本 亮
著者情報
ジャーナル フリー

1996 年 99 巻 6 号 p. 926-933,969

詳細
抄録

我々は側頭骨高空間分解能CTをコンピューターに取り込み含気蜂巣の容量を測定する方法を開発し, その結果 (以下, CT側頭骨含気容量) と以下の3方法による含気部面積値と比較検討した. 対象は正常34例57耳である. CT側頭骨含気容量とPlanimeter法, 矩形面積法の測定値の比較では相関係数は0.89, 0.88であり, CT断面含気腔面積値との比較では外側半規管付近で0.9前後あるいはそれ以上であった. また含気蜂巣の立体化構築像を作製したところ, 相関がみられなかった症例で錐体尖方向の含気蜂巣の発育が重要な鍵を握っていることが分かった. 以上のことから含気蜂巣について詳細に検討する際には3次元的検討の必要性が示唆された.

著者関連情報
© 日本耳鼻咽喉科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top