日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会会報
Online ISSN : 2436-5866
Print ISSN : 2436-5793
原著
内視鏡下経前頭洞ドレナージと補助的小外切開の併用で治癒した上壁型眼窩骨膜下膿瘍例
向井 昌功佐藤 えみり野島 知人瀬尾 友佳子崎谷 恵理五島 可奈子中溝 宗永野中 学
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2021 年 124 巻 12 号 p. 1614-1618

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抄録

 上壁型の眼窩骨膜下膿瘍 (SPOA) のドレナージ方法で内視鏡下鼻副鼻腔手術 (ESS) の適応が模索されている. ESS 単独や外切開を併用して上壁型 SPOA を治療した報告があるが, 篩骨紙様板を介したドレナージが多い. 症例は75歳の男性で左眼瞼腫脹を主訴に受診され, CT で両側前頭洞炎, 左前頭洞外側下壁の骨欠損と連続する SPOA を認め, MRI で前頭洞真菌症も疑われた. われわれは外側の上壁型 SPOA に対して内視鏡下拡大前頭洞手術を施行後, 骨欠損を活用して経前頭洞ドレナージを試みた. 小外切開を行って眼窩内を確認したが病変の残存はなく, 内視鏡下経前頭洞ドレナージが上壁型 SPOA 治療の選択肢となる可能性が示唆された.

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