耳鼻咽喉科臨床
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Cefmenoxime (CMX) 耳用液の臨床的有用性
杉田 麟也河村 正三藤巻 豊田中 幹雄渡辺 洋和田 昌士広田 佳治出口 浩一
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76 巻 (1983) 11 号 p. 3007-3014

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抄録

耳疾患の局所治療用に開発された Cefmenoxime (CMX) 耳用液の有用性を検討した.
1) 慢性中耳炎の主要な原因菌である S. aureus のMICは0.78~3.13μg/mlの感性株と25μg/ml以上の耐性株 (10%) が認められ, P. aeruginosa は全株が12.5μg/ml以上で, そのうち100μg/ml以上の高度耐性株は38.9%を占めた.
2) 1%CMX (10,000μg/ml) 液の有効率は88.2%, 0.5% CMX (5,000μg/ml) 液は65.4%であり, 細菌学的効果は1%液が94.1%, 0.5%液・65.4%の菌消失率であった. 1%液と0.5%液の間には S. aureus と P. aeruginosa の消失率に著明な差を認め, 1%液の方が良かった.
3) 1% CMXを10分間鼓室内注入し, その後の血清濃度を測定すると, 30分後は0.0125~0.020μg/mlであった.
4) CMX耳用液は慢性中耳炎の局所治療剤として有用と考えるが, 使用に際して本剤に対する過敏性のテストを実施することが望ましい.

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