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日本エネルギー学会誌
Vol. 96 (2017) No. 2 p. 42-51

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http://doi.org/10.3775/jie.96.42

論文

本論文は,2016年の日本電力小売市場の自由化の後の国内CO2排出量増加量の推定と,その増加量の緩和のため,どのように再生可能エネルギーの大量導入を行っていくかについて考察を行うことを目的とする。石炭火力の安価な発電コストと福島原発事故以降の国内全原発停止によって,新規参入電力会社のみでなく既存電力会社によっても石炭発電所の建設計画が相次いでおり,それらの石炭火力施設によって2016年以降に国内CO2排出量の増加が予想されている。本研究では,最新の石炭火力新設計画を用いて,コスト最小化による最適電源計画モデルを構築し,CO2排出増加量の推定を行った。結果として,約10%のCO2排出量増加が自由化後に起こることが推定された。それに加えて,地域間の連系線容量の拡張と蓄電池の導入の双方についてコスト最適化を行う電源計画モデルを新たに構築し,再エネ大量導入を想定した際の最適なインフラ拡張について考察を行った。結果として,蓄電池価格の下落によって北海道地域と東北地域間の連系線の拡張がコスト的に優位となり,それによって北海道地域の再エネ導入ポテンシャルを効率的に利用することができることが明らかになった。

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