日本エネルギー学会誌
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論文
太陽熱給湯システムの基礎自治体別CO2削減ポテンシャル
清水 恭亮本藤 祐樹森泉 由恵
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2018 年 97 巻 6 号 p. 147-159

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抄録

本研究では,国内の地域の自然・社会条件を考慮して,戸建住宅における太陽熱給湯システム(自然循環型)のCO2削減ポテンシャルを評価した。現在利用されている灯油,LPG,都市ガス,電気を燃料とした従来型給湯器を太陽熱温水器で代替した時のライフサイクルCO2削減量を基礎自治体別に推計した。CO2削減ポテンシャルの推計結果は,156~589[kg-CO2/世帯/年]と地域によって大きく異なった。CO2削減率も同様に11.1%~28.7%と大きな幅があった。また,日本におけるCO2削減の総量は673[万t -CO2/年]と推計された。各地域のCO2削減ポテンシャルは,主に従来型給湯器の燃料種,給水温度,気温の3つの要因から影響を受けていた。中国地方のような電気温水器所有率が高い地域はCO2削減ポテンシャルが大きい。同様に,北陸地方のように給水温度が低い地域もCO2削減ポテンシャルが大きい。ただし,北海道のように気温が極端に低い場合は,凍結によって太陽熱温水器が使用できなくなるため,CO2削減ポテンシャルは小さくなる。

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© 2018 一般社団法人 日本エネルギー学会
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