日本エネルギー学会誌
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特集:アジアバイオマス科学会議Ⅰ(論文)
Comparative Real-time Assessment of Particulate Matter Emissions in Rice Husk Combustion
Emmanuel Owoicho ABAHKazuma IWAIKai SAKURAIRyozo NOGUCHI
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2018 年 97 巻 8 号 p. 222-225

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抄録

バイオマスの燃焼は,熱エネルギーを得るため世界的に最も伝統的な方法である。しかしながら,バイオマスの燃焼による熱エネルギーの利用において,適正かつ十分な技術を使用しなければ,大気汚染や微粒子などの有害汚染物質の排出などを引き起こす。本研究では,水稲籾殻の燃焼に伴って発生する10,4,2.5および1.0 µmの粒子状物質(PM)の比較評価に焦点を当てた。粒子状物質のリアルタイム測定は実験室規模で実施され,籾殻燃焼のために固定床燃焼チャンバー(Yamato F100,PM測定のためにエアロゾルカウンター(Dust-track II)が使用された。サンプリングを行う排気ガス排出口の温度を下げるために,熱交換器の製作と取り付けを行った。燃焼の各温度区分は,600,700,800,900および1000℃とし,籾殻サンプル1 gあたり3分間の燃焼実験を行い,それぞれの燃焼温度について5回の平均値を採用した。燃焼温度600℃と1000℃において,PM2.5の最大質量濃度は121.6 mg/m3 および87.6 mg/m,PM10 の最大質量濃度は150.0 mg/m3および71.53 mg/m3が測定された。しかし,燃焼温度700,800および900℃のPM2.5質量濃度は,PM10よりも明らかに高かった。

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© 2018 The Japan Institute of Energy
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