照明学会雑誌
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カメラシヤッター試驗器
吉永 弘久島 諦造
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1949 年 33 巻 6 号 p. 165-173

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抄録
最近, 問題にされるよ5になつたカメラシヤツター試驗器に関する, 最近までに発表された数種の文献をまとめて綜合的に述べた.
この種の試驗器は, 機械的および電氣的の二方法に大別されるが, 前者はシヤツターを通過した光で, 定速度回轉をしてぃる円筒又は円板上に記録する方法であり, 後者は, この光を光電管に受け, その光電流で蓄電器を充電し, その電圧を眞空管電座計で測定するもの, および光電管の出力をオツシロスコープの縦軸に入れ, 適当な横軸掃引を行つてシヤツターの特性曲線を直視するようにしたものとがある.
機械的方法は, 写眞材料又は螢光物質の上に記録するが, 前者は消耗品として経費がかかり, 後者は精度を悪くする原因となる. 蓄電器に充電する方法は, 経費も大してかからず, 取扱いも簡便に出來, 且つ小型で, メーターで時問を直読出來るから, 製造工程中での試驗器具として有望である. オツシロスコープを用いるものは, 経費の点では前者に劣るが, シヤツターの特性曲線を瞬間的に知れるから, 研究用としての債値が大きい. これらの試驗器を例をあげて説明した.
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