エレクトロニクス実装学会誌
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研究論文・技術報告
Roll to Rollプロセスを用いたBaTiO3ナノ粒子分散液塗布による薄膜コンデンサの形成と樹脂封孔効果
藤吉 国孝有村 雅司牧野 晃久山下 洋子
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2010 年 13 巻 1 号 p. 52-57

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抄録

われわれはこれまで,チタン酸バリウムのナノ粒子分散液を調製し,この液を塗布および乾燥させることでチタン酸バリウムナノ粒子堆積薄膜を作製してきた。今回は,プリント配線板内蔵用高容量薄膜コンデンサの開発を目的に,現在工業的に用いられているroll to rollプロセスで,銅箔上にチタン酸バリウムナノ粒子堆積薄膜を連続形成した。得られた薄膜はクラックなどがなくおおむね平滑であり,1 MHzでの容量密度は39 nF/cm2,誘電損失は7.2%であった。さらに,得られた薄膜表面からエポキシ樹脂を塗布して封孔することで,誘電損失,耐電圧,抵抗率などの諸特性を向上させることができ,1 MHzでの容量密度は36 nF/cm2,誘電損失は2.3%であった。

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© 2010 一般社団法人エレクトロニクス実装学会
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