エレクトロニクス実装学会誌
Online ISSN : 1884-121X
Print ISSN : 1343-9677
研究論文
エポキシ変性ポリベンゾオキサジンの研究
賀川 美香大山 俊幸高橋 昭雄
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2011 年 14 巻 3 号 p. 204-211

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抄録

3,3′-(メチレン-1,4-ジフェニレン)ビス(3,4-ジヒドロ-2H-1,3-ベンゾオキサジン)(P-d型ベンゾオキサジン)は,構造中に生じる物理的相互作用により,汎用ベンゾオキサジンの物性を大きく上回る195℃のガラス転移温度(Tg)と44 ppm/Kの低熱膨脹率を示した。フェノール樹脂およびエポキシ樹脂に代わる新規材料としての可能性が見いだされたが,ポリベンゾオキサジンの分子鎖中に形成される物理的架橋構造が高温下において損なわれるため,熱可塑性を示した。そこで,ポリベンゾオキサジンが持つフェノール性水酸基をエポキシ樹脂と反応させることで化学的架橋の導入を試みた。その結果,ポリベンゾオキサジン単独硬化物に起こる軟化が確認されなくなり,ポリベンゾオキサジンとエポキシ樹脂の当量比1.0 : 0.3でCTEが47 ppm/Kを示し,P-d型ポリベンゾオキサジン単独の硬化物を上回る206℃のTgが得られた。さらに,多環芳香族系エポキシ樹脂を用いて変性を試みた結果,当量比1.0 : 0.5でTgは213℃の最大値を示した。また,ベンゾオキサジンの硬化促進剤として三フッ化ホウ素モノエチルアミン錯体(BTFMEA)を見いだし,硬化温度を200℃から180℃に低減させた。

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© 2011 一般社団法人エレクトロニクス実装学会
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