2012 年 15 巻 7 号 p. 550-557
部品内蔵プリント配線板において,その主目的である基板面積縮小のためには占有面積の大きい能動部品を埋め込むことが有効である。この際に配線板薄板化のためにはベアチップの採用が望ましく,必然的にフリップチップ実装となる。この場合,ベアチップと配線板内層との間にアンダーフィル樹脂を充填することになるが,TEGチップを用いた評価の結果,配線板構造・導体パターン・ベアチップサイズによってはリフロー後にチップ下での剥離を生じる場合があることがわかった。この現象について熱変形解析を実施するとともに実際の熱変形挙動を測定し,弾性解析の範囲でも故障を予測できる可能性が示唆された。加えて,導体パターンを適正化することにより,配線板の熱変形量抑制が可能であることを見いだした。