2013 年 16 巻 4 号 p. 275-282
電子機器からのEMIを抑制する実用的なプリント配線板を得ることを目的に調査し,EMI試験条件を考慮した配置にてケーブルの接続された基板を対象とすると,放射要因のコモンモード電流が基板配線とケーブルの平衡度不整合で生じることを示した。また,基板配線による影響の評価が難しいコモンモード発生に対し,CMRR (Common Mode Rejection Ratio)を平衡度評価の指標とし,Faraday CageとネットワークアナライザによるCMRRの測定方法を提案した。接続するケーブルの平衡度に整合した基板配線パターンを設計することで,コモンモード電流を抑制しEMI対策部品を削減できることが期待される。