エレクトロニクス実装学会誌
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研究論文
連続電気化学還元法によるはんだバンプ表面酸化膜解析とバンプ融合試験による実装性への影響評価
石川 信二橋野 英児小林 孝之田中 将元
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キーワード: Solder, Bump, Tin Oxide, Bondability, SERA
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2014 年 17 巻 3 号 p. 189-197

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抄録

連続電気化学還元法(SERA法)を用いて,SAC系鉛フリーはんだバンプの表面酸化膜を測定し,併せてTEM解析によりその測定結果を検証した。さらに,表面酸化膜の状態が接合性へ及ぼす影響をみるため,バンプ同士を突き合わせてリフローすることで酸化膜の除去されやすさを評価可能なバンプ融合試験を新規に考案し,接合性の良否を評価可能かどうか検証した。その結果, SERA曲線では最表面のSnO組成アモルファス酸化物と内部の結晶性SnOあるいはSnO2を検出していること,はんだのAg含有量が多いほど耐酸化性が良好であることなどが判明した。また,バンプ融合試験により表面酸化膜の厚みによる接合性への影響を評価できることが明らかになった。

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© 2014 一般社団法人エレクトロニクス実装学会
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