2008 年 11 巻 6 号 p. 437-443
効率的かつ工業的実用化が可能な信頼性評価技術の開発が急務である背景に, フレキシブルプリント配線板の評価モデル試料として櫛型配線カバーレイコート2層銅張積層板 (CCL) を作製し, 絶縁劣化加速試験を行った。この試験系における任意の試験時間に, 交流インピーダンスの周波数分散を測定し, コールコールプロットにより解析した。その結果, 試料の短絡故障以前にワールブルグインピーダンスが観測され, イオンマイグレーションによる絶縁劣化の予測的信号になりうることが明らかとなった。また, 銅元素の視覚的な拡散の様子, イオンマイグレーションの形状も観察することができた。