エレクトロニクス実装学会誌
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銅張積層板の銅箔部に生ずる残留応力に及ぼす接着層の影響
新保 實宮野 靖高橋 佳弘村井 曜
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2008 年 11 巻 7 号 p. 529-534

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抄録

本研究は, 銅張積層板 (銅箔/FRP/銅箔) の銅箔部に生ずる残留応力に及ぼす多層化接着剤ならびに内層材の影響について検討した。具体的には, まず種々の接着剤ならびに種々の内層材を用いて銅張積層板をホットプレス法で成形した。ついで, これら積層板の銅箔部の残留応力を逐次除去のひずみゲージ法により求めた。さらに, 接着剤ならびに内層材の熱的, 機械的特性を測定し, 銅箔部の残留応力をこれら諸特性とともに考察した。その結果以下のことを明らかにすることができた。
(1) 銅箔部に生ずる残留応力は, 銅箔の線膨張係数よりも鏡板と接着剤ならびに内層材の線膨張係数に大きく影響を受け, 以下 (I) < (II) < (III) の順に大きくなる。
(I) αPAF
(II) αFPAまたはαAPF
(III) αPF<AまたはαPAF, αFAPまたはαAF<P
ここでαP: 鏡板の線膨張係数, αA: 接着剤の線膨張係数, αF: 内層材の線膨張係数
(2) 銅箔部に生ずる残留応力は, 接着剤の線膨張係数を制御することで低減することが可能である。

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© 一般社団法人エレクトロニクス実装学会
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