プラスチックパッケージが, はんだリフロー時に割れを起こす現象は, 以前よりよく知られている。この主な原因は, 吸湿した水分がリフロー時に蒸気となり, その蒸気圧によってダイパッド等の角部から樹脂が割れることによる。鉛ブリーはんだの導入によるリフロー温度の上昇は, 割れの防止をより困難なものにすることが予想され, 効果的な設計手法の確立が望まれる。本論文では異種材接合角部の応力拡大係数を, パッケージ中の樹脂角部の強度評価に利用する。すなわち, パッケージの吸湿解析と応力解析より求められる, 樹脂角部の応力拡大係数を用いて, 割れの発生を評価し, さらに, リフロー割れを起こしにくいパッケージの形状設計について検討する。