はんだ印刷工程の品質管理方法

抄録

現在プリント板生産において, はんだ印刷の品質向上が必須であり, 光学的手法によるはんだ印刷状態の継続的な監視および管理が必要とされている。ここでは, 基板上にテストパターンを印刷することによるはんだ印刷品質の評価手法について報告する。数種類のテストバターンが, はんだ印刷工程を通じてテストパッド上に印刷される。通常, その印刷されたテストパターンの間隔とその面積は, はんだ印刷の状況に応じて体系的に変化する。そのテストパターンを評価することによりはんだ印刷品質を事前にクラス分類することができ, また同様に多種のプリント板にも適用できる。例えば複数のライン間ではんだ印刷の品質を比較することも期待できる。さらに, はんだ印刷に関連する要因のばらつきを減少させる手法についても議論でき, はんだ印刷の品質を体系的に評価することができる。近年, テストパターンを用いたビデオカメラによる外観検査から工程全体を監視する手法が報告されているが, 本研究では, はんだ印刷品質を評価する適切なテストパターンを開発することにより, 製品ごとに最適な印刷条件を供給することができた。また作業性を考慮したカメラシステムを開発し, それらを生産ラインにおいて適用することができたので報告する。さらに, この研究にもとづき生産ラインの改善事例について報告する。