55 巻 (1991) 5 号 p. 313-318
日本の都市住宅との比較を念頭において, 韓国釜山市の6つの住宅地区を対象に, 地形や道路, 方位等と住宅の向きや大門の位置との関係を解析した。また, 建物と庭の地割との関係や, 庭の構成とその植栽との係わりについて, 現地調査をもとに考察した。住宅の向きは, 日照を確保するために南向きが多いが, 合わせて地形条件も重視する傾向が見られた。大門は住宅の前面に位置し, その背後になる例は見られなかった。庭の植栽はその平面構成から二の字型, 口の字型, 日の字型に大別でき, それらはすべて庭の中央部に広場を確保する形であった。その植栽構成は庭を戸外室として形づくるものであり, 住宅の内部からの眺めを意図したものではなかった。