56 巻 (1992) 5 号 p. 205-210
農山村における地域レベル (町村レベル) の景観計画を策定するにあたり, 地域を代表する優れた景観だけでなく生活風景も含めた多様な景観にも価値を与え, それを計画に組み込み, 住民の協力を得ながら如何に管理していくかが課題となりつつある. 本研究では, 岡山県蒜山地域の景観計画を策定するにあたって, その基本となる住民の地域景観に対する認識構造を, アンケート方式による意識調査により明らかにした. その結果,(1) シンボル性を有する眺望景観や歴史景観への愛着や認識は顕著であること,(2) 田園景観への認識はきわめて乏しいこと,(3) 視点や対象が漠然としている景観は愛着が大きくても保全意識は低いこと, などが明らかになった.