56 巻 (1992) 5 号 p. 325-330
本研究では, バンコック, ミンブリー郡における, 都市気温分布の状況を把握し, 緑地の分布との関連性から検討を加えることによって, 緑地の分布が気温の低減に与える効果について考察した。その結果, 日中, 早朝とも市街地中心部に高温域が出現し, 特に日中において, 緑地の分布する郊外部との気温の差異が大きくなること, 気温と緑地率との回帰分析から, 緑地の増加が気温の低減をもたらし, 日中においてその傾向が顕著であること, 緑地の種類別では, 気温と緑地の種類別の比率との重回帰分析から, 樹林地率, 草地率, 水面率と水田率が有効な説明変数となり, 特に, 日中では樹林地が, 早朝では水面が気温の低減効果をもたらすことが把握された。