造園雑誌
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アリ相を通してみたニュータウン内孤立林の節足動物相の現状と孤立林の保全について
橋本 佳明上甫木 昭春服部 保
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1993 年 57 巻 5 号 p. 223-228

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抄録

兵庫県三田市フラワータウン内に残された90~17200m2の面積を有する孤立林10箇所と102700m2の非孤立林で, アリ類の出現種類数, 種組成などを指標として, 林内の節足動物相の現状の解析を行なった。その結果, 林内節足動物相の豊富さと林地の残存との間には強い正の相関があることが示唆された。また, 残存面積が10000m2以上ある孤立林では, 節足動物の生息空間として, 多様性の高い林内環境が保持されているが, それ以下の残存面積では, 林内湿潤地の消失や林床の貧弱化など環境の劣化が起こっていることが示唆された。これらの知見から, ニュータウン開発に対して, 多様な節足動物が生息する持続性の高い樹林を保全するための方針を提示した。

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© 社団法人 日本造園学会
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