ランドスケープ研究
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首都近郊における緑地帯構想の展開に関する二・三の考察
宮本 克己
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1994 年 58 巻 5 号 p. 229-232

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抄録

東京緑地計画 (1939) に端を発するわが国緑地帯構想は, その後, 防空空地帯, 緑地地域を経て, 首都建設計画, 首都圏整備計画における近郊地帯へとその形を変え受継がれ, 今日まで東京の発展に多大な影響を与え続けている。この間, 経済復興にともなう東京への集中が激化する中, 緑地帯の実現への努力が種々なされるが, 構想に反し地価低廉な緑地帯への分散が進み, 諸施策の進捗状況もおもわしくなく, ついに近郊整備地帯へと衣替えすることとなった。本稿は, 旧くから特に首都圏において議論されてきた緑地帯構想に関し, それを担保すべく諸制度の, 特にその実効性に焦点を当て検討し問題点を指摘したものである。

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