ランドスケープ研究
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国民公園の発足, 公園化とその計画原理等の観点からみた京都御苑の戦後の変遷
西田 正憲
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1998 年 62 巻 5 号 p. 439-442

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抄録

京都御苑は戦後国民公園となり, 都市公園的要素と自然公園的要素を付加するかたちで公園化を進め, 変遷した。この京都御苑の戦後の変遷を, 国民公園の発足, 都市公園的施設の整備, その後の自然保護への傾斜等の観点から論じる。国民公園は, 連合国軍総指令部の強い意向のもと, アメリカ合衆国の国立公園体系にならって, 誕生した。京都御苑の変遷は, 戦後一時的に京都府が管理したことによる影響と, 国民公園行政が国立公園行政の一環に組み込まれたことによって, 大きく方向付けられた。また, 新しい公園施設の整備は, 御所の風致景観を守るために, ハレとケの計画原理にしたがってなされ, 不変部分と可変部分の共存が図られてきた。

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