ランドスケープ研究
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「自己形成期における風景」と居住空間の景観評価における関連性
塚本 俊介下村 彰男小野 良平熊谷 洋一
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2000 年 64 巻 5 号 p. 709-712

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抄録

自己形成期に体験した心象風景 (現在でも印象深く思い出す風景) と, 居住空間の景観評価との関連性を探った。東京近郊在住者を対象としたアンケート調査によって, 自己形成期における心象風景を抽出した。被験者の風景想起当時の居住地によって心象風景を都市・郊外 (都市寄り)・郊外 (農村寄り)・農村の4タイプに分類し, 風景の記述を分析することでそれぞれの心象風景タイプの特徴を把握した。心象風景タイプごとに写真群を用いた景観評価実験を行った結果.1) 自己形成期の心象風景タイプに該当する居住景観の評価は, 郊外 (農村寄り) を除いて高い傾向にある, 2) 農村景観は心象風景タイプに関わりなく高い評価を得る, 等が明らかとなった。

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