本研究では滋賀県琵琶湖岸における市街地に着目し, GISを利用して計画と実態との間の乖離を分析することにより土地利用計画を検討することを目的とする。本研究では, 大小様々なスケールで解析成果を提示し, 地図上では問題地域の分布を細かい空間スケールでも把握することが可能になった。
また, 本研究の結論は, 以下の2点に要約できる。
(1) 彦根長浜都市計画区域及びこの近隣の町が滋賀県内で最も実態との間の乖離が著しい。
(2) 南部の3区域では線引き地域の指定の再検討, 彦根長浜は近隣の町を含めた広い地域での土地利用計画の修正, これら以外の都市計画区域では用途地域や線引き地域の指定見直しや新規導入が必要である。