2014 年 28 巻 4 号 p. 141-146
ビフィズス菌や乳酸菌といったプロバイオティクスの摂取はアレルギーや感染を予防・軽減することが知られ,これらの生理機能はプロバイオティクスがサイトカインなどの免疫パラメーターを調節することでもたらされると考えられる.しかしプロバイオティクスが免疫パラメーターをどのように調節するかについては不明な点が多い.本研究では,抗アレルギー作用や感染防御作用が臨床試験で示唆されているBifidobacterium longum BB536を用いて,ビフィズス菌がアレルギー発症に関わるサイトカイン・ケモカインの産生に及ぼす影響およびその作用機序をin vitro試験で検証し,ビフィズス菌摂取が感染防御に関わる免疫パラメーターに及ぼす影響を臨床試験で検討した.