腸内細菌学雑誌
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総  説 <特集:脳神経系と腸内細菌叢Microbiota>
睡眠と腸内細菌叢
入江 潤一郎伊藤 裕
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2017 年 31 巻 3 号 p. 143-150

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抄録

睡眠はsleep homeostasisと,中枢の時計遺伝子の支配を受ける概日リズム(circadian-rhythm)により制御されている.末梢臓器である腸管も時計遺伝子による制御を受け,腸内細菌の組成と機能には概日リズムが認められる.時差症候群や睡眠時間制限などによる睡眠障害は,腸内細菌の概日リズムに変調をもたらし,dysbiosisや腸管バリア機能低下を惹起し,宿主のエネルギー代謝異常症の原因となる.規則正しい摂食は腸内細菌の概日リズムを回復させ,中枢時計との同調を促し,睡眠障害の治療となる可能性がある.またプレ・プロバイオティクスなど腸内細菌を介した睡眠障害の治療も期待されている.

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© 2017 (公財)日本ビフィズス菌センター
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