日本経営工学会論文誌
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不確定なProduct Mixと技術進展の下での設備投資計画問題とその解法
藤本 英雄Alauddin AHMED山川 聡子
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2002 年 53 巻 3 号 p. 228-240

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抄録

近年, 企業を取り巻く環境の急速な変化のせいで, 投資計画はとても複雑になってきている.特に, 製品や生産技術の寿命が短いことは製品ミックスの不確定性の原因となり, 新しい技術の発展は経営者が工場のサイズや利用する技術の種類を決定することをとても複雑にしている.本論文は製品導入や新製品開発にかかる時間, 製品の寿命に不確定性がある場合に, 設備に用いる技術レベルと設備のサイズを決定する投資計画を取り扱う.確率的に新製品が登場し, それらの製造寿命が重なることによって製品ミックスが不確定に変わる.不確定に変わる製品ミックスと技術進展にもとづいて, 各期における技術レベルと設備サイズの選択肢が決まる.この技術レベルの選択肢を決定するために, 製品ミックスや需要変化といった市場の複雑さを表すダイバーシティという指標を導入する.本論では技術レベルを設備の柔軟性と同様に扱う.柔軟性とは多様な環境に対する設備の応答性を表す.投資計画問題をセミマルコフ過程にもとづいて定式化する.すなわち, 新製品と技術の進展過程をセミマルコフチェーンとして取り扱う.つぎに, 製品導入と技術進展の関係にいくつかの仮定をおき, 状態空間を削減する.さらに最適解が持つべき性質を反映したいくつかの結果を示す.これを用いて考慮すべき技術選択肢を減らし, 問題のサイズを縮小する方法を示す.最後に, 適当なサイズの問題に本手法を用いた結果を示す.また, いくつかの重要なパラメータの解に対する感度を考察する.

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© 2002 公益社団法人 日本経営工学会
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