日本経営工学会論文誌
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ラグランジアン・ヒューリスティック法に基づく光ファイバケーブルの敷設計画法
森山 弘海羽田 隆男
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2004 年 54 巻 6 号 p. 373-381

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抄録

光ファイバケーブルを一般家庭にまで敷設する計画が進行している.この計画においては, 通常, 電力会社や通信事業者の電柱を利用して幹線をツリー状に敷設する.そして, 幹線上の特定の電柱にクロージャと呼ばれる分岐接続用の機器を設置し, そこから各家庭に支線を敷設する.したがって, 光ファイバケーブルを一般家庭にまで敷設する場合には, クロージャの設置費用, 各家庭への支線敷設費用, 電柱間の幹線敷設費用の総和が最小となるように, 設置するクロージャのタイプの選定, クロージャを設置する電柱の選択, および幹線と支線の敷設方法を同時に計画する問題が発生する.当研究では, この問題のラグランジアン・ヒューリスティック法に基づく近似最適解法を提案する.最初に, この問題を0-1整数計画問題に定式化する.次いで, ナップサック問題と最小木問題を解いてこの問題の下界値を求める方法を示したあと, それを組み込んだこの問題の近似最適解法を提案する.そして最後に, 提案法の有効性を数値実験を通して検証する.

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© 2004 公益社団法人 日本経営工学会
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