日本経営工学会論文誌
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顧客ロイヤルティ構造図に基づく重要要因の定量化手法に関する研究
三川 健太増井 忠幸後藤 正幸
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2008 年 59 巻 5 号 p. 365-375

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抄録

顧客ロイヤルティを向上させるため,企業にとって顧客ロイヤルティを構成する要因の把握は必要不可欠であると考えられる.このような顧客ロイヤルティの構成要素を把握するためには,顧客自身の持っている意見に対して出来るだけその情報量を損失することなく構造化することが好ましい.一方,今日では情報処理技術の向上などにより顧客の記述したテキストデータを容易,かつ大量に保存することが可能となっている.本研究ではこのような自由記述文章を対象とし,顧客意見の特徴を縮約した顧客ロイヤルティ構造図を作成する.さらに,これを基に顧客ロイヤルティが高いと考えられる顧客が特に注目して言及している要因はどのようなものなのか,またそれらはどの程度重要であるのかという点について重要度を算出する.これらを通じて,顧客ロイヤルティの構成要素における重要要因を発見し,顧客がどのような特徴を持っているのか,また商品分類毎に顧客の特徴は異なっているのかという点について分析するための方法論を示す.

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© 2008 公益社団法人 日本経営工学会
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